Itui
小説 「松田聖子に憬れて。」 第四回
……………、何十人という知っている人(あえてここでは“知っている人”にしておく)の惨殺死体が目の前に無数に並んでいる。乱雑ではない。しっかりと
並んでいる。よくよく見ると、売っているのだ。そうだ、今日はこれを使ってシチューにしよう。きっとみんな喜ぶだろう。ほかの材料は、星屑と、サバンナの
孤独も買わなくては。これできっとおいしい。忘れちゃいけないのが、蝶の羽!これが味を引き締めるのよね。よしっ、早く帰ろう。
……………、14歳で軍隊に入って、人を何人も殺してきた。後悔はしてない、楽しかったから。苦痛じゃなかった、自分は同性愛者だし、周りにも恵まれ欲
求不満には陥らなかった。
…………….、いつからか白い建物に入れられて、白い服を着たやつらが身の回りのことをやってくれる。何にもできなくなった、自然と考える
こともしなくなった。退屈だった、それが満足だった。あまり喋らなくなった。
……………、やっぱりシチューはやめよう。だって作れないもん。お寿司でも取ろうかしら。それともピザね。ねぇ、どうするどうする?焼肉?
ダメよ、牛は神様に近いんだから。人なら大丈夫だけどね。
…………、23歳で一様ブスと結婚した。SEXはしなかった。それなりに演じたが、愛してはいなかった。五年位してブスが死んだ。ダンプ
カーに惹かれて。自分がかわいそうで泣いた。
……………、暑い。無理矢理外に連れ出された。大勢の知らない人がいた。騒がしかった。籠に入った蝶がいたので周りに注意を払いながら羽をむしった。怒
られた。チッ
続く