断腸亭日記@   05.7.18

 
 人間は社会的動物である、とはよく言ったもので、確かに人間は人間の社会のなかでしか生き得ない。オオカミに育てられた人間はオオカミの社会 のなかでオオカミになる。自分の所属する集団の中でアイデンティティが形成され、その社会の一員になる。性格や考え方みたいなものもその過程のなかでつく られ、つまり性格や考え方は無意識のうちに自分のなかに入り込み、根を張り巡らし、いつの間にか私をコントロールする私自身になった。

 だから、性格ってそんな簡単に変わるもんじゃない。性格が変わるってことは別人になるってこと。社交的で明るくて物事を適当にかわせるような性格って憧 れるけど、決してそうなりたいわけじゃない。それに世間的にどう評価されているかは知らないが、調子乗りでケチで怖がりで変に神経質な自分の性格も個人的 には悪くはないと思うし。
 だから変えられない。たかが恋愛専門の占い師の助言ごときで。